
風邪を引いてしまったときにはいろいろな症状が出てきます。咳や鼻水、熱が出たり喉が痛くなったり、頭痛がすることもあります。そんな風邪症状のひとつに関節痛があります。
風邪の症状でどうして関節痛がおこるのか?
風邪の時の関節痛を治す方法は?
風邪の関節痛が長引く場合はどうしたら良い?
と言った疑問にお答えしていきます。
風邪の症状で関節痛が起こるわけ
風邪を引いたときに起こる関節痛、いったいどうして起こるのでしょうか?
通常の風邪はウイルスによって症状が出るのですが、気管支周辺で炎症を起こして鼻が出たり咳が出たりします。一度かかったことのある風邪ウイルスには免疫ができるのですが、風邪のウイルスというのは何百種類もあり、同じウイルスでも変異種がすぐにできてしまいます。そういったウイルスに次々に感染して年中風邪を引いている人も居るわけです。
風邪のウイルスが身体の中に入ると体の中の免疫機能が働いてウイルスをやっつけようとします。
この免疫の働きによって関節の痛みというのも出てくるんです。
身体の中にウイルスが入り込むと「サイトカイン」という物質が分泌されます。
サイトカインはウイルスと戦ってくれるので、身体はたくさんのサイトカインを分泌しようとします。でも、あまりに多くのサイトカインが作られてしまうと、体の臓器の機能不全を起こす可能性が出てきちゃうんですよ。
そこでサイトカインを抑制するために「プロスタグランジン」という物質が分泌されるんです。
ところがこのプロスタグランジンは関節痛を起こしたり熱を出したりするという困った特徴があるんですね。
つまり関節痛というのは身体の中で免疫細胞がウイルスとガッツリ戦っているという証拠でもあるわけです。
ひどい関節痛の時はどれだけ激しく戦ってるんだと思ってしまいますが・・・
風邪の関節痛の治し方
風邪の関節痛の原因が身体の免疫細胞がウイルスと戦っているからだということはわかりました。
ではこの関節痛を直すにはどうしたら良いのでしょうか。
関節痛をなくすには風邪を治すことです。
関節痛の原因は風邪を引いているからですよね。風邪のウイルスが身体の中に入ってしまったのが原因なので、風邪を直せば関節痛も改善されます。
風邪を治すには十分な休養をとること。
無理をしないでできるだけ安静に過ごす、睡眠を十分に取る、消化の良い物を食べるというようなことに留意してください。
栄養を取らなきゃと無理して食べる人もいますが、体調が良くなってから栄養を取ればいいので無理して食べる必要はありません。
そして自分の体の免疫力を高めて風邪をひきにくくするようにしましょう。
具体的には普段の生活を見直しましょう。
ちゃんとした食事を摂っていますか?偏食や栄養バランスの悪い食事をしていませんか?忙しさでカロリーが高いだけのものを食べていたり、逆に無理なダイエットで栄養失調になっていませんか?人間の体は食べたものでできているので、きちんとした食事をするというのは体調を整える基本です。
他にも充分な睡眠、ストレス解消、適度な運動など、自分の生活を見なおして風邪を引きにくい身体にしていきましょう。
風邪の予防も大切です。風邪を引かないように手洗いとうがいを習慣にすると良いかもしれません。
以前はうがい薬でうがいすることを薦められていましたが、殺菌力が強いものを使うと口の中の常駐菌まで洗い流てしまうのでお茶うがいが薦められています。緑茶のカテキンや紅茶のテアフラビンの抗ウイルス作用は風邪やインフルエンザの予防に効果的です。
風邪の関節痛が長引く場合
風邪がなかなか治らなくて関節痛がいつまでもつらいときがあります。
単なる風邪だと思っていたのが、じつは違う病気だったといったこともありますので気をつけてください。
- 膠原病
膠原病の初期症状というのは関節の痛みや発熱、咳、倦怠感など、風邪の症状ととても似ているのでわかりづらいと思います。風邪だと思っていてもそういった症状が1ヶ月続くようなら、できれば大きな総合内科で受信することをおすすめします。
- インフルエンザ
インフルエンザの症状は風邪と似ていますがもっとずっと強力です。体力がない子どもや高齢者は重症化することもあります。急に38度以上の高熱が出て全身のだるさや頭痛・関節痛などがあったらインフルエンザが疑われますので、早めに病院に行ってください。
関連記事
⇛ インフルエンザ解熱後の出勤は? 感染力や職場復帰について
まとめ
風邪の関節痛もひどい時は動きがぎこちなくなってしまうくらいつらいものです。
早く風邪が治って元気になるといいですね。