
喪中にもなにかマナーのようなものはあるのでしょうか。親族が亡くなっていれば喪中ということになるのか・・・というようにわからないこともたくさんあります。
喪中の範囲と言うのはどこまで?
喪中の期間はいつまで?
喪中にしてはいけないことは?
と言った疑問にお答えしていきます。
喪中のマナー 範囲はどこまで?
喪中と一口に言ってもどこまで何をやっていいのかダメなのか、判断が難しい場合があります。
喪に服すと言っても範囲はどこまでなのでしょうか?
基本的には喪中の範囲は「2等親まで」と言われています。
等親 | 自分との間柄 |
0等親 | 配偶者(夫・妻) |
1等親 | 両親(父・母・義父・義母) 子供 |
2等親 | 祖父母(祖父・祖母・義祖父・義祖母) 兄弟姉妹(兄・姉・弟・妹・義兄・義姉・義弟・義妹) 孫 |
3等親 | 曽祖父・曾祖母(義理含む) 叔父・叔母(義理含む) 甥、姪 |
必ずしもそうしなければならないというわけではなく故人との親密さや気持ちの問題で考えればいいということです。
例えば曽祖父と同居していて小さい頃からかわいがってもらっていたとか、事情があって叔父夫婦に育ててもらい親と同じように思っている・・・などそれぞれの背景が違いますよね。そういったことで縁が深かった場合は喪に服しても構いません。
逆に全く交流がなくほとんど会ったことがないこともありますよね。亡くなって初めて義祖母のことを知ったとか、実の兄弟でも30年交流がないとかもありますからね。そういった場合は形式としては喪中になりますが特別なことはしない方も多いようです。
目安として2等親だと考えればいいのではないかと思います。
喪中期間についてのマナー
では喪中の期間というのは間柄によってどのように変わるのでしょうか。
服喪期間については明治時代に定められていた太政官布告というものがありました。
しかしすでに廃止されていますし現代には合わないところがあります。
現在の基準としては次のようになっています。
配偶者・父母 | 12ヶ月 |
子供 | 6ヶ月 |
祖父母 | 3ヶ月 |
兄弟姉妹 | 1ヶ月 |
これはあくまで目安と考えてください。地域によっても変わりますし、家庭によっても考え方が違います。
他にも一つの区切りとして五十日の「忌明け」というものもあります。いわゆる四十九日のことですね。
忌明けを目安に祝いごとを執り行っても問題ないとする考えも多くなっています。
キリスト教や浄土真宗は死は汚れではないので「忌中」という概念はありません。
喪中期間にしてはいけないことは?
喪中はおめでたいことに関して「今はそんな気持ちになれないので控えさせていただきます」というものです。
服喪期間中にしてはいけないことって何かあるんでしょうか?
お正月行事
おめでたい新年の行事を行うことを控えるということです。
お正月飾りや門松を飾ったりするのはおめでたい行事なので避けます。
おせち料理やお雑煮は祝の料理としてではなく通常の食事として食卓に出せば問題なしです。
子供へのお年玉も通常のお小遣いとしてあげれば良いんじゃないでしょうか。
お参りもお寺なら問題なし、神社は喪明けしていれば大丈夫なことが多いですが、気になるようなら問い合わせてからおでかけください。
年賀状は出せませんが受けとることは問題ありません、年賀状を頂いたら寒中見舞いを出しましょう。
お歳暮もお祝いごとではなくご挨拶なのでやめる必要はありません、のしをシンプルなものにして送るようにしましょう。
結婚式
おめでたいことなので避けたほうが良いと言われています。
すでに結婚式に出席すると伝えてしまっている場合は、相手に連絡して判断を仰いだほうがいいでしょう。
大事なのは主催する相手の考え方次第です。特に問題はなく可能なら出席して欲しいと言われた場合は、自分の気持ち次第なので考えて返答してください。
どうしても祝う気持ちになれない場合は早めに欠席を伝えて下さい。
自分が結婚式を行う場合は出席者との兼ね合いもあるので簡単に取りやめるのもむずかしい事が多いですね。
当事者だけでなく親族とよく話しあったり相談して決めていきましょう。
たとえば故人が結婚式を待ち望んでいたけれど間に合わなかった・・・といったような場合は故人が望んでいたことなので執り行うこともあります。
周りの状況などもよく考えて判断してください。
他にも「旅行」は避けたほうがいいと言われていますが忌明けしていれば構わないようです。
まとめ
喪中や忌中に関しては一定のルールやマナーはあるものの、状況に応じて考えていくことが多いようです。
亡くなった方を偲ぶ気持ちは大事ですが時代とともに合わない部分は少しずつ変わっているのかもしれませんね。